2005年10月26日

【漫画】 ジパング 4巻


ジパング (4) (モーニングKC (759))

ジパング (4) (モーニングKC (759))

  • 作者: かわぐち かいじ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: コミック





歴史は変わらずにガダルカナルへ突入する三川軍一中将率いる第八艦隊。史実と同じくと同じく連合軍の護衛艦隊を帝国海軍の十八番である水雷戦で一方的に打ち破り、そして輸送船団には一切手を下す事なく撤退を始める。歴史は第一次ソロモン海戦を繰り返す、ガ島に上陸した角松の思いは届かずに。
歴史を変えるために放たれた1本の矢の名前はサジタリウス。世界で最もリアリストでなければならない職業が軍人、たった1本のミサイルで米軍が撤退するはずもなかろう。そんな脅しに屈するようならば、世界はテロリズムが暗躍するからだ。
そして、このミサイルの存在が、米軍に「みらい」という神のような存在を認識させる事になる。そんな危険を冒してみなければならない相手、そう相手は巨大な国家であり、自分たちはたった1隻のイージス艦でしかない。その一息で吹き飛びそうなパワーバランスが、この物語を面白くする。


歴史は変わった。ガダルカナルへ突入するのは山本五十六が座する戦艦大和。史実では戦う事のなかった帝国海軍の旗艦が早くも登場するとは、これも漫画ゆえの醍醐味であるだろう。世界最強の戦艦による艦砲射撃、それに反撃する手立ては護衛が壊滅した米軍には残されておらず、一方的な大虐殺にもなりかねない状況。
同じ人間としてアメリカ兵の命を守るべく、同じ日本人の乗る大和と対峙するみらい。通信機越しに対話をはじめる草加と角松。その草加の言葉から出た来た「ジパング」という国家観と反発を見せる角松に、ようやく幕があがったのを感じさせる。このパターンこそ、かわぐちかいじの世界だ!


ガダルカナルからの撤退途中、不意のアクシデントにによってアメリカ兵と遭遇してしまった角松たち。これは近代兵器の威力なのか、一方的に相手を瞬時に8人も殺してしまう。たとえ自分や仲間の命を守る為とはいえ、自分達が守ろうとした相手の命を。
平和な日本において、憲法九条という矛盾と共に存在している自衛隊。その半世紀近くの歴史のなかで、誰が戦闘行為によって人の命を奪った事があるのだろうか。もし殺したとしても、人はその重みに耐え切る事は可能なのだろうか。作品では自分たちに使命(?)のためにサラっと流されたが、もう少し深く掘り下げてみれば良かったなと感じた。




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posted by Gandhara at 23:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画感想
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