2005年10月20日

【漫画】 ジパング 3巻


ジパング (3) (モーニングKC (748))

ジパング (3) (モーニングKC (748))

  • 作者: かわぐち かいじ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/04
  • メディア: コミック





みらいに新たなる来訪者、それは草加の後輩にあたる津田大尉。梅津艦長の父と同い年にあたる青年が踏み込んだのは、60年後の未来からやってきたイージス艦・みらい。新しい元号や、無人の機械から出てきたアメリカの飲み物を目の当たりにして戸惑いは隠せず、大日本帝国の行く末が刻まれた歴史資料を見る勇気がなかったこの若者は、また草加とは違ったタイプの軍人だ。
確かに自分が今真正面から立ち向かっている戦争の結末なんか見る事は、1度は失った命でも無い限りできないだろう。リセットボタンを押せるゲームならばともかく、国家を、家族を、自分の命の尊厳をかけて戦う彼には。その人間臭さが心に染みる。


小栗航海長が乗り込んだのは補給物資を積んできたタンカー、酒をもって帝国海軍への表敬訪問へ。一緒に付いてきた佐竹一尉の「そう…まぎれもない人殺しなんだ」という感情は、いかにも戦後的価値観を象徴しているだろう。
杯を交わして共に唄を唄う。だけど、誰だって好き好んで戦争している訳じゃあない、殺したいから殺すんじゃない。彼らは確かに戦争で人を殺しているかもしれないが、それでも紛れも無い人間なのだ。その多くの人々のお陰で今の日本がある。それは忘れてはいけない、絶対に忘れてはいけない。
自分達の祖父さん達を知りたいっていう小栗三佐の気持ち、これは非常に大切な事だと思う。何せ戦争を知る世代は日に日に少なくなっている。彼らの生の声を、生きているうちに聞いておくべきだ。

みらいは進路をガダルカナル島に向けて出港する。そこは先の大戦の天王山ともいえる戦場で、日米双方の多くの命が散っていった場所でもある。このガダルカナルを代表とする南方の島々は、制空権と制海権を米軍に奪われ、多くの将兵が飢えを病で死んでいった場所でもある。戦って死ぬのは軍人としての定めだが、補給物資が無く殺されてくのは味方に撃たれるのと何も変わらないだろう。
そして現在の日本はどうかというと、やはり自衛隊の物資は最低限の物しか用意されておらず、米軍の救援が来るまでしかないらしい。補給に関しては先の大戦の教訓はいかされていないのだろうか、我々はまだ反省しなければならないのかもしれない。


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posted by Gandhara at 01:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画感想
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