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このゲームを一言で表すとしたら、バイク版グランツーリスモ。
もっとも製作した会社も同じ訳なのだから、その言葉以外に相応しいものは見当たらないかもしれないけれど、それでもその言葉は本当に正しいのかと疑問に思う。
確かに、出てくるサーキットやゲームシステムそのものはグランツーリスモそのものかもしれない。群を抜くリアリティ、その味わいは見慣れたものである。それが四輪から二輪へと変わっただけで全く別のゲームになってしまっているのだ。
ハッキリ言う、GTのノリで買ったら確実に地雷だ...
まず初めに、当たり前といってしまえば当たり前なのかも知れないが、操作感覚は全く別の物である。クルマならばケンチャナヨって感覚で突っ込めるコーナーも、バイクならば転倒の危険性が出てくる訳だ。ほんの少し縁石に触れただけdも、場合によってはアウトになるシビアさには、なれるまで時間が掛かるか、はたまた耐え切られずに投げだすか...
次に厳しいなと感じたのは、自分のマシンを手に入れる所だ。初代GTシリーズならば、金さえあれば手に入ったし、中古車という存在もあってリアルな部分多分にあった。PS2に舞台を移してからは中古車がなくなってしまったのが残念だが、基本的に「金さえあれば」な現実に近いものがある。
それが今作だとお金ではなく、例えば相手のバイクを3ラップ以内に抜かすなど、数々の課題をクリアして手に入れるという形に変わってしまった。もちろん所持しているライセンスによって、手に入れられるバイクの車種も決まってしまうと言う恐るべきもの。
初心者が無理をしてパイパワーマシンを手に入れて、結局手におえなくってヤバイ事になる厳しい現実。そんな事も感じることも無い、まさに架空空間の出来事に成り下がってしまった様は、何だろうか無菌室のようで居心地が良くない。
逆に近作オリジナルと言うべきなのは、空気を切り裂く風の音が入っていた所か。あの目に見えない壁をつき破る感覚は、たとえゲームの中とは言えど、駆け抜ける爽快感と心地よい緊張感をもたらしてくれる。
まぁ、バイク好きなら買えば...って評価で。